骨粗鬆症①『骨粗鬆症と歯科の関連性』
寒さも緩み、本格的な春が近づいてきました
皆様お元気でお過ごしですか?
本日は『骨粗鬆症(こつそしょうしょう)と歯科の関連性』についてお話ししたいと思います
『骨粗鬆症(こつそしょうしょう)』をご存知の方は多くいらっしゃるかと思いますが、歯科との関連性ついてはあまり知られていないかと思います。
二つの記事に分けて書いていきたいと思います。
一つめは『骨粗鬆症(こつそしょうしょう)歯科の関連性』について、二つめは『骨粗鬆症(こつそしょうしょう)予防と食事指導』について書いていきます
骨粗鬆症とは?
『骨粗鬆症』は骨の強度が低下し、骨がスカスカになってしまう症状です。
骨は常に、骨形成と骨吸収を繰り返してつくられています
『骨粗鬆症』になると古い骨の吸収のスピードが新しい骨をつくる形成のスピードを上回り骨量が減少してしまいます。
このバランスが崩れると骨がスカスカになっていきます。
腰が曲がってしまったり、骨折しやすくなりそれが原因で寝たきりになってしまうこともあります
QOL(生活の質)が低下することが大きな問題となります。
『骨粗鬆症』のお薬:ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)
ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)は『骨粗鬆症』には大変有効なお薬です
しかし、歯科治療において顎の骨へ重篤な副作用が稀に生じることもわかってきました。
顎の骨の炎症を引き起こすことがあり、これを顎骨骨髄炎・顎骨壊死と言います。
ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)の服用で骨からカルシウムが出ていくことを防いでいますが、骨や歯茎をつくる機能も同時に抑制されてしまい、細菌感染することにより顎の骨が露出して腐ってしまい顎骨壊死を引き起こすと考えられています。
ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)・もしくはデノスマブを服用中の方は必ず治療前に医師に伝えてください
外科的な処置をする際は、3ヶ月以上前から休薬する必要もあるので主治医と連携を取り治療を進めていくことになります
必ずしも起こる副作用ではありませんが、一定期間服用されている方はリスクがあります。
顎骨壊死の予防
ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)を服用中は、なにもなくても定期的に通院し口腔内を清潔に保つ
なるべく喫煙・飲酒を避ける
肥満に注意する
骨粗鬆症と歯周病の関係
歯周病を進行させる一因であると考えられています
歯は歯槽骨とよばれる骨の土台によって支えられています
歯を支えている骨がスカスカになり脆くなることにより、歯周病が悪化し歯を失いやすくなると言われています。
次 『骨粗鬆症の予防と食事指導』へ続きます